不動産ファンドのタイプとは?

不動産ファンドのタイプとは?

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スキームタイプ

GK-TK、REIT、TMKの3つが代表的なスキームです。金商法に定められた各有価証券に対してそれぞれのスキームの投資家が投資を行います。

 

不動産ファンドのタイプとは?

 

投資家の種類

募集と私募という2種類の方法で投資家を勧誘します。相当数ないし不特定多数の投資家を勧誘するのが募集(公募)です。個人投資家などの一般投資家が含まれる公募ファンドの1つが上場REITです。

 

この募集に該当しないものが私募となります。プロもしくは少数の投資家を対象にしたファンドが私募ファンドで、GK-TK、私募REIT、TMKも私募ファンドです。

 

 

解約の可否

投資家の解約の手法によって、クローズドエンド型ファンドとオープンエンド型ファンドの2つに分けることができます。運用期間中には解約を行えないのがクローズドエンド型ファンドで、不動産ファンドのほとんどがこのタイプです。逆に運用期間中の解約が可能なのがオープンエンド型ファンドで、これに該当するのが私募REITです。

 

 

上場・非上場

GK-TKやTMKと同様に非上場の私募REITも可能ではありますが、上場REITが代表的です。

 

 

借入利用の有無

借入の程度はまちまちですが、殆どのスキームでレバレッジ(借入)が利用されています。

 

 

信託受益権利用の有無

不動産信託受益権にしか投資を行えないのがGK-TKです。

 

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金商法上の運用タイプ

投資運用業または投資助言業の登録が器の運営を担うAMに求められます。但し、投資運用業者にしかREITの運用はできません。また、AMがGK-TKで投資助言業を用いる場合には、適格機関投資家等特例業務の届出がGKに求められます。

 

 

物件取得方法による分類

物件をどの段階で取得するかによって、以下の3つに大別することができます。

 

A.物件固定型:投資対象の物件がファンドの組成前に確定しているファンドです。
B.追加取得型:ファンドの組成後に、一部の確定済みの物件を除いた物件を取得していくタイプのファンドです。
C.一任勘定型:ある一定の基準や取得方針に基づいてはいるものの、AMの裁量によって実際の取得が行われるファンドのことです。ブラインド型とも呼ばれます。

 

 

運用期間による分類

分類方法が厳密なわけではありませんが、運用期間によって概ね5年以上であれば長期型、1〜2年程度であれば短期型ということができます。REITの投資法人に投資物件をそのまま譲渡することを狙うタイプのファンドが短期型の中にはありますが、こうしたファンドは、ブリッジファンドやウエアハウジングファンドなどと呼ばれます。

 

 

運用戦略(運用スタイル)による分類

これは運用スタイルによる分類で、どのようなリスク・リターンを目指すかによって分かれます。

 

A.コア型:近新大(駅が近く、築年数の浅い規模の大きな物件のこと)などと呼ばれる優良な物件を投資の対象とし、テナントからの賃料収入を安定的に得ることを目指したファンドのことを指します。
C.オポチュニティ型:このファンドは、何らかの要因によって大幅に価格の下がった物件を仕入れ、高値で売り抜けるという方法でキャピタルゲインを狙います。
B.バリューアッド型:これはBとAの中間に位置するファンドで、設備投資やテナントの入れ替え等によって対象物件の収益力や価値を増すことを目指します。

 

 

優先・劣後構造による分類

これは、TMKの優先出資やGK-TKスキームの匿名組合出資において用いられることがあります。

 

A.「優先エクイティ」:通常キャピタルゲインはありませんが、劣後エクイティに優先して分配金を受け取ることができます。
B.「劣後エクイティ」:分配の受け取りが優先エクイティに劣後します。
優先出資の利回りがエクイティ部分全体の利回りよりも低ければ、レバレッジ効果が生まれます。

 

 

物件種類(プロパティタイプ)による分類

A.単独用途型:投資対象を単一の用途の物件に絞るファンドです。
B.複合用途型:このファンドは複数の用途を持った物件を複合して投資します。




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