不動産ファンドの金融商品としての特徴とは?

不動産ファンドの金融商品としての特徴とは?

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不動産ファンドの金融商品としての基本的な特徴

 

不動産に投資家が投資するための仕組みが不動産ファンドで、不動産への投資を行う金融商品です。従ってその特徴も、不動産の金融商品としての特徴に由来することとなります。賃料収入に基づいた安定的なインカムゲイン(分配金のこと)を得られるという点が、最も大きな特徴です。

 

不動産ファンドの金融商品としての特徴とは?

 

債券よりは高いインカムゲインを得ることができます。なぜなら、価格変動リスクがあるためです。もっとも、市場において集中的に取引がなされているわけでもありませんし、インカムゲインも安定していますので、価格変動(ボラティリティ)は株式よりも低くなっています。

 

従って、株式や債券とは違って不動産ファンドは、ミドルリスクミドルリターンという特徴を持つということになります。但し、AMの運営の良し悪しによって不動産ファンドの分配金も異なってくるという点には注意しておく必要があります。

 

不動産ファンドは株式などとは値動きが異なるために分散投資効果を持っていますが、集中的な売買が可能な市場がないことや多額の資金が売買に際して必要なことから、流動性が低いというデメリットがあります。

 

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不動産ファンドの仕組みによって変化する特徴

 

「@借入の利用」「A優先・劣後構造の採用」「B上場・非上場の選択」といった仕組み上の特徴によってリスク・リターンに変動が生じるのが不動産ファンドです。

 

@借り入れの利用(レバレッジの利用)

インカムゲインを高め、大きなキャピタルゲインを得られる可能性がを生むのが借り入れの利用ですが、その一方で、インカムゲインは借入比率が低ければ安定して得られます。

 

A優先・劣後構造の利用

TMKスキームやGK-TKスキームのエクイティにおいても優先・劣後構造を採用する場合があります。分配を優先的に受けられるのが優先エクイティ部分ですので、債券としての特徴を強めます。

 

一方、優先エクイティまでを含めてレバレッジを利用するのと同じ効果を得られるのが劣後エクイティ部分であるため、その分は投資はハイリスクでハイリターンなものとなります。

 

B上場・非上場の選択

エクイティ上場させることで流動性を高め、情報開示も充実させた商品が(上場)REITです。これによってリスクを抑えることができます。その一方で、ボラティリティが投機的プレイヤーの参入や金融市場の動向によって高まり、リスクが高まるという側面もあります。




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