GK-TKスキームの合同会社と匿名組合について

GK-TKスキームの合同会社と匿名組合について

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GK-TKとは何か?

 

「GK-TKスキーム」とは、会社法上の合同会社を表す「GK」と商法上の匿名組合を表す「TK」の両者を組み合わせた器を利用する不動産ファンドの仕組みのことを言います。プロないし少数の投資家のみを対象とした不動産ファンドの中では、最も定着しているスキームであると言えます。

 

GK-TKスキームの合同会社と匿名組合について

 

法人格がなく、匿名組合員と営業車という2社の契約によって、構成される組合が上述の匿名組合です。この組合の事業(匿名組合事業)を実際に行う者は営業者と呼ばれ、GK-TKスキームにおいてその役割を担うのは合同会社ということになります。

 

この営業者に資金を提供するもの(投資家)が、「匿名組合員」です。この組合は皆で共同して事業を行うわけではなく、営業車のみが事業を行うことから匿名組合と称されています。

 

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不動産の小口化の実現について

 

それぞれの投資家が匿名組合員となり、各々に営業者(合同会社)との匿名組合契約を締結します。投資家はこの契約に基づいて匿名組合事業に出資を行い、出資持分を出資金額に応じて保有します。

 

投資家はこれによって、不動産の持分を保有しているかのような効果を得ることができます。そして、不動産事業の収益はその持ち分に応じて、投資家へと分配されるのです。なお、投資家がここで保有している出資持分は、合同会社の持分ではなく、匿名組合出資持分です。

 

 

GK-TKスキームの特徴

 

GK-TKスキームにおいて営業者(合同会社)であるが、所得するのは不動産信託受益権であり、不動産ではありません。仮に不動産を所得すると、合同会社が不動産特定共同事業法により定められる不動産特定共同事業者に該当してしまいます。

 

資本金1億円以上などの要件を満たした上での許可を、国交省から得ることが同事業者には求められます。投資家が不動産投資を行うための器の役割を果たすのが、GK-TKスキームの合同会社であり、以上のような条件を満たすことは考えられません。ですから、不動産信託受益権を所得するだけで事足りるのです。




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