売主・買主について
ツイート売主・買主とは?
不動産賃貸会社を含む事業会社やデベロッパー不動産ファンドに分けることができるのが主な売主です。また、不動産賃貸会社を含む事業会社や不動産ファンド、個人投資家に分けることができるのが主な買主です。それぞれの概要について、以下で述べてみます。
売主の概要について
@デベロッパー:土地を取得し建物を建築し、第三者にそれらを売却することで利益を得ることをビジネスとしている不動産会社のことをデベロッパーと言います。
分譲デベロッパーと呼ばれる戸建て住宅や分譲マンションを個人に販売することを目的としたデベロッパーが一般にはよく知られていますが、不動産ファンドの売主となるのは、賃貸不動産を開発するビジネスを投資家向けに手掛けるデベロッパーです。
後者を手掛けながらも、前者を主としているデベロッパーも多くいます。また、周辺の地域と用途が合わなくなったオフィスビルにコンバージョンしたり、築古のオフィスビルにリノベーションを加えたりして、投資家相手に転売することをビジネスとしている不動産会社も存在します。
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A事業会社(不動産賃貸会社を含む):従来では、バランスシートで賃貸不動産や本社のビルをずっと保有していることが一般的でした。しかし、賃貸不動産の時価会計や固定資産の減損会計など、時価で保有資産を計上・処理・開示することが必要となり、不要な資産については処理の対象とする(オフバランスする)動きが加速しています。
CRE戦略などと呼ばれているのが、このような事業会社の保有不動産戦略です。投資家資金を用いてオフバランス目的で保有不動産を売却する際の当該事業会社のことは、オリジネーター(原資産保有者)と呼ばれます。売却した不動産をこうした事業会社がテナントとして貸借することをセール&リース・バックと呼びます。
B不動産ファンド:REITや他の私募ファンドのことを指しています。資産入替などで不動産信託受益権や保有不動産を売却するのが前者で、同様の売却をファンドの終了時に行うのが後者です。借入返済のための売却など、REITでは資金調達目的での売却も行われます。
買主の概要について
@不動産ファンド:上述のようなことがある一方で、REITや私募ファンドが買主となるケースもあります。特に、REITは不動産保有運営を長期安定的に行うため、私募ファンドの売却先としても大きなシェアを占めています。
なお、ブリッジファンドやウエアハウジングファンドといったものがありますが、これは、REITが不動産を取得できるようになるタイミングまで、一時的に対象不動産を保有しておく私募ファンドです。
A事業会社(不動産賃貸会社を含む):不動産は金融商品であるという認識が広まるにつれて、不動産を収益目的で保有しようとする会社が増えてきています。特に、利回りが向上する価格の下落時においては有力な買い手となります。
B個人投資家:上記と同様に金融商品としての認識が広まり、不動産への個人の投資が増えてきています。対象は主に10億円未満の不動産で、投資対象に5億円以内の不動産を選ぶ個人投資家が増えています。
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