ER作成業者・不動産鑑定業者について
ツイートデューデリジェンスとは?
直訳すると、「当然払うべき注意義務」となるのがデューデリジェンスで、不動産ファンドにおいては、AMが投資家(買主)のために行う対象不動産の精査作業を指します。投資家の期待した通りの収益を対象不動産が上げることができるか否か、想定外の追加出資が投資後に必要となるリスクがあるかどうか、などを確認するのが目的です。
AMが自ら、投資家や信託受託者、レンダーなどの意向に基づいて、対象不動産の法的規制や収益性についての精査を行うのがデューデリジェンス作業です。しかし、投資価格の妥当性のチェックやより専門的な知見を要する建物の物理的調査などについては、、以下で紹介する不動産鑑定業者やER作成業者といった第三者にチェックをゆだねることが必須となっています。
ER作成業者とは?
これはエンジニアリングレポート(=ER)のことで、建物環境や土壌、建物の遵法性や耐震性といった不動産の物理的な面の調査・診断の結果をまとめた報告書を指しています。
以下では、同報告書の作成作業に当たる業者のことをER作成業者と呼びます。ゼネコンやその関連会社、ゼネコン出身者による独立系会社、損害保険会社の関連会社、外資系の会社などがER作成業者となっています。
スポンサーリンク
不動産鑑定業者とは?
不動産鑑定評価書を所属する不動産鑑定士を通じて、作成・発行する鑑定事務所などのことを不動産鑑定業者と言います。国交省による登録が、同事務所には必要となります。
不動産の鑑定評価に関する法律に基づいて、対象となる不動産の適正価値について不動産鑑定士が意見をまとめたものが不動産鑑定評価書です。
MR作成業者とは?
これは、マーケットレポート(=MR)のことで、今後の賃料推移予想や対象不動産の近隣の賃料の水準などを調査し、レポートにしたものを指します。独立の専門調査会社やPM会社等のMR作成業者は、不動産の収益性の検討・予測することを目的とした対象不動産のMR作成の依頼を受けることもあります。
特に商業施設等においては、人口の動向や商圏の範囲、競合店の現状等の調査を行った上で、当該施設の持つ競争力や施設が撤退した際の代替施設の有無などについて、レポートを専門家(商業コンサル会社等)にまとめてもらい、投資判断に役立てるというケースがほとんどです(検討必要資料としてレンダーからも提出を要請されるのが通常です)。
■あわせて読みたい記事
ツイート